夏の星空

(7月下旬22時ごろ。8月上旬21時ごろ。8月中旬20時ごろの空

夏の目立つ星

西の空で一番目立つ星が麦星(うしかい座アークッールス)が目立ちます。北のほうでは北斗七星が下車途中です。頭上で目立つのは織姫(こと座ヴェガ)です。東のほうに目線を移すと白鳥座のデネブデネブから天の川に沿うように十字に星が結べます(北十字)。白鳥の姿にも見えますね。南に彦星(わし座アルタイル)が目立ちます。この3っを結べば夏の大三角形になります。織姫と彦星は七夕の星ですね。南の空低く、赤っぽく目立つ星は赤星=さそり座の心臓の星・アンタレスです。東の空には秋の四辺形が昇ってきています。夏は流星が多く見れる季節。流れ星を数えながら、星空を見上げてみてください。

夏の大三角から南斗六星へ

上の星図から、夏の大三角を探してみてください(写真の左上)。その夏の大三角のデネブと反対の方にも、へびつかい座の星(α星=ラス・アルハゲ)と三角形が結べます(夏の裏三角)。織姫→へびつかい座α星と結んで伸ばすと、赤っぽく目立つ星があります。赤星=さそり座の心臓の星・アンタレスです。

アンタレスを中心に、横向きのTの字とSの字に結ぶとさそり座になります。一度見るとなるほどと思う形です、(左の写真は、さそりの一部と天の川は写っていません)。さそり座のしっぽの左に三角形が作れます。この三角より目立ちませんが、その上にじっくり見るとひっくりかえした小さな北斗みたいな六つの星列が結べます。南斗六星です。天の川(ミルクウェイ)をすくうスプーンにもみえミルク・デロッパーとも呼ばれます。

天の川の滝つぼ。

月がなく光害のないような場所では、天の川が見えています。南斗(いて座)付近は天の川の一番濃い部分で、さしずめ飛沫があがる天の川の滝つぼ。ただ日本では南に低く、くっきり見える日は少ないのが残念です。南に低いのでぼやぼやしていると、好期を見逃してしまいますよ(梅雨明け後すぐや入梅前の夜中がベストだと思っています)。なお、頭上高く舞い上がる夏の大三角付近の天の川は、9月ごろが見頃で、多少条件が悪い日でも意外と見えています。

天の川で注目したいのは、二又に分かれている様子や、濃淡。さそりの尻尾に肉眼でも見えるM7星団や南斗の柄の西にあるM8干潟星雲。デネブ脇に見えるかもしれない北アメリカ星雲(肉眼が一番よく見える)などだ。双眼鏡があればぜひレンズを向けて欲しい。

晩夏になると(9月中旬/20時ごろ)北十字が頭上です。夏の大三角も少しずつ西に沈み始めます。北十字の縦の線をデネブから北に天の川に沿って(この辺は大変淡い秋の天の川です)伸ばしていくと、縦に並ぶWの星の列が目立ちます。それはカシオペア座です。真東の空に、秋の四辺形が斜めになって昇ってきました。空も少しずつ夏から秋へ季節が変わっていきます。
   
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