フルオートコンデジでデジスコを楽しむ。
望遠鏡を買ったなら、見るだけじゃなく撮影もしてみたいもの。野鳥など昼間の景色や月なら、デジカメにアイピースをのぞかせれば誰でも簡単に撮ることができる。よりよく撮るなら、やっぱりカメラアダプターが必要。 カメラADはフィルターネジか三脚ネジを利用する2種類。ほとんどのコンデジはフィルターネジがない(涙) 三脚ネジを利用するADはミードやビクセンなどから発売されている。自作ADやプチ改造は下段にあります。 よりよく撮るとは書いたけど記念写真のようなおきらく撮影(笑) 本格的な写真を撮ろうとすれば機材に埋もれたり、最新機材のデジタルスパイラル!? 画像処理に追われたりと、いったいなにを楽しんでいるのかよく判らない状態(私の場合ですが)。 |
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旅するP25。水筒クッションにいれてザックの隙間に。黒いのは脚代わりのビーンズバック。望遠鏡はツーリングの幅を広げてくれる。 |
マニュアル露出やマニュアルフォーカス(MF)のないコンパクトデジカメでも、デジスコは楽しめます。というか、最近そんなマニュアル付のデジスコ向けのカメラって逆に少ないっす。
なんつうかカメラが家電化し全体的な基本性能が落ちている気がする・・・。
いろんな調整はしにくいけどとりあえず撮れるっうことで(笑)
詳しくはカメラの本やデジスコの本、WEBで調べてください。そんな本に載ってないだろうフルオートコンデジで天体を撮る時のヒントを書いておきます。
なお最低限でもカメラの使用説明書は必ず読んでください。取説の後ろの方にある「主な仕様」にはカメラの情報が詰まっていて、特に拾い出して熟読して欲しいのは下記の項目
●オートフォーカス/AFエリア(中央とか分割とか書いてある。フルオート機は大抵は自動選択で選べないけど、切り替えできるならその説明項目。シャッター半押しが多いけどAFロックの仕方)
●露出/露光方式(AFエリアと同じ。AEエリアはAFエリアと同じ場合が多い)
露出制御(フルオート機は大抵はプログラムオート。ここに露出補正可能と書いてあればその項目)
●シャッター(シャッタースピードが書いてある。選べないけど何秒まで露出できるか知っておいて損はない)
●セルフタイマー(あれば、レリーズ代わりに使える)
●内蔵ストロボまたはスピードライト(発光禁止のしかた)
●ホワイトバランス(ホワイトバランスの切り替え方。月は晴天モードで撮る)
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◎実際に撮影してみる。 デスプレーで大雑把にピントを合わせたら、後はシャッターを押すだけ(笑) 広角側だとケラれる場合があるから、ズームでちょっと調整するくらい。 |
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★天体を撮影してみる。 フルオートコンデジNikon/COOLPIXS-3100の場合ですが、他の機種もほぼ同じだと思います。機能は各カメラの説明書を読んでください。 ●月 満月なんかだと構図的にも中央なので、カメラまかせで大抵は大丈夫。じゃあ月を真ん中からづらしたい場合はどうするかと言うと、 |
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●惑星 中口径以上の望遠鏡を持っていれば別だけど、惑星はデジスコしても本当に小さくしか写らない。こう小さいとAFもAEも効かない(惑星面がある程度大きければAE・AFが使える場合があるのでトライしてちょ)。 なお惑星のように高倍率が必要な天体は写角から行方不明になりやすい(爆) 慣れないとこれが一番大変なので最初は低倍率+ズームで。 |
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●星雲・星団&二重星 フルオートコンデジでは無理っぽい。写らなくはないけどノイズがひどかったり露出が長くできないと不向き。ピントは惑星の項参照。露出はオート(というか自動的に最長露出)。 PS:コンデジのデジスコでもバルブ(30秒以上)があれば、星団などはかなりよく写ります。星雲星団アルバムの大型の星団(すばる・二重星団など)のカラー写真は、ミノルタデジーマ7(F2.8/30秒。ISO400。miniBORG60+XW30。赤道儀で自動追尾)で撮影したものなので、どの程度写るかの参考にしてください。 |
●yamanon@デジえ〜でぃ(紙製)
YAMANONの名を冠するからには、当然 紙筒で作るデジカメAD(笑) 紙筒の作り方は「ヤマノンの作り方」を参照のこと(「デジワイド紙筒タイプ」にも若干書いてあります)。 背の高いアイピース&デジカメにレンズ筒が出っ張ってるタイプ(紙筒をはめ込めるデザイン)のデジカメでないと紙筒が支えられないけどね。まあ なんちゃってデジカメADですから(爆) フィルターアダプターがオプションであるカメラは、更に作りやすく接続しやすい。小型化できて持っていくのを躊躇しない。なんせ世界最軽量=紙製ですから(笑) |
レンズ筒は二つ。アイピースとデジカメ側。どちらも高さは干渉しないような寸法で。アイピース側の張り合わせ面とカメラ側筒は基準面となるので、その面は接着時に時々たたいてそろえ、水平がでるように筒を作ってください。(カメラ側筒は両端をそろえるようなので、裁断はきちんとね)。細い方を太い方に合わせて紙を巻いて同じ径にする。ノリが乾いたら二つを重ねてその上から紙を巻いてほぼ完成。乾いてから内径のきつさを、セロテープや紙を張ってできあがり。アルミテープを巻いてドレスアップしてやましょう。 クールピクス3100の場合はレンズ保護環? があり5ミリ程度はめ込みができました(抜けやすいので糊の残らないマスキングテープで補助。(また突き当て面がフラットじゃないので、1mm厚ゴム板もかまし、紙筒も薄くするが必要がありボール紙でなくケント紙で作った。それでもカメラがポロリしやすいので、ストラップを手首に通して使ってます)。 平行筒部分がないデジカメの場合は、筒にボディに押し付けて使います。 手持ち撮影のデジスコの場合とかなら思っているよりは有効です(カメラを覗かせる位置がほぼ一定になるので撮影がしやすい)。 ※)注 紙製はめ込み型なので、後から光軸センターの調整はできません。カメラに当る面(カメラレンズの光軸になる基準面)はできるだけ水平に! アイピース側とか適当でもOK(筒は必ず平行になるから)まあなんちゃってデジカメADですから(爆) 短いゴム見口があるアイピースは外すようです。 |
※ミードデジカメADはメーカー都合で販売中止中です。 コンデジ用のデジカメADはビクセンからもでています。 |
●ミードデジカメADプチ改造
ミードのデジカメアダプターを使っているが、アイピースとの接続が斜めに取り付けてしまったりと非常に面倒(デジカメアダプターUは改良されている※メーカー都合で販売中止中。)。そこでボーグの延長筒メタルを利用。延長筒の径がカメラADより小さいのでフェルトを貼り付けて調整。延長筒のアイピース取り付けはボーグのメクラブタで締め付ける。Orなど背の低いアイピース専用で背の高いアイピースには使えないけれど、こうする事でカメラ接続がづいぶん楽になった。 |
カメラADのブランケット部にも、上下調整部にケガキ、左右調整部の三脚ネジ溝にゴム板(ベスト位置で三脚ネジが停まるように)を張った。こうすることで、取り付けの再現性を高めた。 |
ブレ防止にはレリーズスイテイを自作(下の写真参照)。ホームセンターのカー用品コーナーにある「パンチステイ(穴あき板)」をコの字型に曲げ(もちろんデジカメ形状に合わせて)M4ナットをパテで接着。レリーズネジはテーパーで通常はM4ナットには付かないがロング加工がしてあるものはM4ナットにねじ込める(下はエツミのレリーズ。こんな加工ならM4ナットに取り付く。上は一般的なレリーズネジ) なお、市販のベルクロで取り付けるタイプのコンパクトカメラ用レリーズバンドは、カメラによっては操作部やモニターに干渉するので注意)。また汎用型のステイはBORGなどで発売されている。 |
●ミード+ボーグ合体カメラAD
三脚ネジ型のカメラADの欠点は、取り付け&外しがしにくく手軽にアイピースがのぞけないこと(ピントや導入の調整がすべてデジカメモニターだよりになってしまう)。 パーツをがちゃがちゃいじってたら、ブランケット部がTリングネジだったのを発見(笑) さっそく手持ちのボーグSD-1XにTリングAD(M57→M36.4AD)をかましてミードと合体! ヤマノン@カメラADが誕生だ(笑) なにがそんなにと思うでしょう? カメラADの取り付け取り外しでピントを固定できるので、撮影対象が惑星や星雲・星団まで拡大するのだ(その訳は前出)。欠点はカメラADが二つ必要なこと(爆) まあ、どちらも帯短襷長で合体なのだけれど、フィルターネジがないコンデジの方が多いんだから、そんなコンデジ向きの決定版カメラADを作ってもらいたいもんです。 |